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レコードを夏の反りからどう守る?置き場所チェックと梅雨明けの縦置き点検

夏の反りは、置き場所ひとつに原因があることが多いです。窓際の直射日光、車内、エアコンの吹き出し、床への平積み。梅雨が明けて気温と湿度が一気に上がるこの数週間、置き場所を1つ見直すだけで多くは防げます。

更新 2026-07-18読了 約4分
先に結論

エアコンの効いた部屋ですでに縦置きができているなら、夏のために新しく買うものは基本的にありません。窓際・直射日光・車内・エアコンの吹き出し・床への平積みを避け、盤を縦に、直径の半分程度の間隔で並べ直すだけです。買い足すのは、縦置きの棚がない、または風通しの悪い納戸に保管しているときです。

夏、置き場所のどこが危ないか

部屋を入口から見渡すと、まず目に入るのは窓際の棚です。塩化ビニルは熱に弱く、直射日光が当たり続けると反りが不可逆に進みます。光そのものも高分子の劣化要因になるとIASAは説明しており、棚が窓から離れているか、レースやブラインドで遮れているかをまず確認します。

次に思い出したいのは部屋の外です。買った盤を積んだままの車内は部屋よりずっと温度が上がりやすく、オーディオテクニカも反りの代表的な発生場所として車内を名指ししています。持ち帰ったら当日中に部屋へ。逆に室内側で見落としやすいのがエアコンの吹き出しです。保存機関は絶対値より変動の少なさを重視しており、直風を受け続ける場所は名指しこそされていないものの、この安定を崩しやすい置き場所です。

最後に床と棚の中を見ます。横に寝かせて重ねる、棚の高さが足りず斜めに傾けたまま置く。この状態が続くとほぼ確実に反りが生まれると、オーディオテクニカは説明しています。技術部の判断では、4つの中でもここがいちばん見落とされやすく、優先して直す価値があります。仕切りは盤の直径の半分程度の間隔が目安です。

夏に見直したい4箇所

窓際の直射日光 ・ 車内への置きっぱなし ・ エアコンの直風 ・ 平積みと傾き放置

順番どおりに置き場所を直す

手順は5つ並んでいますが、全部を一度にやる必要はありません。技術部としては、忙しい日は窓と車から離すことだけを先に終えれば十分だと考えています。縦置きと点検は、そのあとで構いません。

1

窓際から離す

棚を窓から離すか、レースやブラインドで直射日光を遮ります。

直射日光NG
2

車に置きっぱなしにしない

買った盤を車内に長時間残しません。持ち帰ったら当日中に部屋へ。

車内NG
3

エアコンの直風を外す

吹き出しの正面・真下を避けます。除湿の効かせすぎにも注意します。

RH25〜60%目安
4

縦に並べる

横積みをやめ、傾いたままの盤は起こします。仕切りは盤径の半分が目安です。

仕切り=盤径の半分
5

梅雨明けに点検する

気温と湿度が上がるこの時期に、置き場所と盤の状態を確認します。

梅雨明け直後が目安

盤と紙、湿度の目安は別々に見る

盤は塩化ビニル、ジャケットと帯は紙。素材が違えば、気にする湿度の数字も変わります。技術部が確認した目安は次の通りです。

対象湿度の目安出典
盤(塩化ビニル)相対湿度40〜50%目安(上限60%・下限25%)。温度35℃以下。数値より変動の少なさを優先。IASA-TC05 §3.3
ジャケット・帯(紙)相対湿度65%超えが続くとカビ確率が上がります。恒常化を避けます。国立国会図書館
やってはいけない / 直すはここで判断

反った盤を自己流で温めたり、ガラス板と日光で直そうとするのは範囲外です。方法によっては音溝が潰れます。すでに反っている場合の判断は反りのガイドにまとめています。

梅雨明けの点検チェックリスト

当てはまる項目があれば、置き場所を1つ変えるだけで十分です。全部を一度に直す必要はありません。

Qよくあるつまずき

Qエアコンの部屋なら除湿剤や湿度計は買わなくていい?

縦置きができていて部屋の湿度が安定しているなら、新しく買う必要はありません。梅雨明け直後は数値が動きやすいので、湿度計で一度確認すると安心です。

Q仕切り板の間隔はどれくらいが目安?

保存機関の資料では、盤の直径の半分が目安です。12インチ盤ならおよそ15cm、7インチ盤ならおよそ9cmの間隔になります。

Q盤とジャケットで湿度の目安が違うのはなぜ?

盤は塩化ビニル、ジャケットと帯は紙で、劣化する条件が違うためです。盤はおおむね相対湿度40〜50%、ジャケットは65%を超える状態を続けないことが目安です。

Qレコードが内袋に張り付いていたらどうする?

夏場に傾けたまま放置すると盤が内袋に張り付くことがあると、メーカーが説明しています。無理に引き剥がさず、まず涼しい場所へ移してください。反ってしまっている場合の判断は反りのガイドで扱っています。

確認元(確認日 2026-07-18)
  • オーディオテクニカ公式「劣化を防ぐ保管と扱い方」「保管&収納のポイント」「保管と取り扱い方法」の3記事
  • IASA-TC05 §3.3 climatic storage conditions(国際音声・視聴覚アーカイブ協会)
  • IASA-TC05 §4.6 Shelving(同)/§3.6 Light, UV, x-rays(同)
  • 国立国会図書館「温湿度管理」ページ

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